Dify学習の転機と最初の失敗

AI学習ログ

Dify導入初期で迷子になった経験

AI学習を始めて20日前後、私は教材に沿ってDifyの学習を始めました。
しかし、最初からつまずきました。教材では「チャットボット」を作る手順だったのに、私は誤って「チャットフロー」から作業を開始してしまったのです。画面構成が教材と違って見えたため、独自判断で進めてしまい、結果として丸一日以上を浪費しました。

構築しても動作せず、何度試してもエラーの連続。削除と再設定を繰り返し、ようやく「入口を間違えていた」ことに気づきました。Difyは構造の選択がすべて。正しい入口を見極めることが、学習の土台だと痛感した瞬間でした。

プロンプトボット誕生の背景

失敗を経て、教材通りに「チャットボット」から再構築を開始。そこで私は、自分に必要な機能をテーマにした「プロンプト構築ボット」を作ることにしました。
これまで学んできたAIプロンプト理論をナレッジベース化し、Dify上で出力精度を検証。ChatGPTとの比較実験を繰り返す中で、「学びを仕組みに変える」実感を得ました。


compact-HQ構造で安定化した仕組み

トークン上限と安定構造の発見

Difyの無料枠はナレッジ50件・容量50MB。私は48件で精度の限界を感じました。49件を超えると検索スコアが下がり、出力が不安定になる。そこから導き出した最適構成が「compact-HQ」でした。

1,700文字前後の短い高密度プロンプトに整理し、Semantic0.7/Keyword0.3のハイブリッド検索を採用。Top-Kを4、閾値を0.2に固定し、Cohere RerankをONにすることで安定した結果を得ました。
長文を削ぎ落とすほど精度が上がる。この構造化が、AI学習を次のステージへ押し上げました。

ナレッジ最適化で精度を維持

compact-HQの導入により、AIの再現性が大幅に向上しました。ナレッジ数を減らし、情報の一貫性を優先することで、回答の明瞭さが際立ちました。Difyの本質は「知識量」ではなく「構造の明晰さ」にあると理解できたのです。


WordPressとの連携でAIが話し始めた日

iframeでチャットボットを埋め込む

compact-HQ構造の安定運用ができた段階で、次はWordPressとの連携に挑戦しました。
目的は、AIが蓄積した知識を読者が“直接体験できる”環境を作ること。
固定ページにiframeコードを貼り付けるだけで、Dify上のチャットボットがブログ内に常駐するようになりました。

訪問者が質問を入力すると、AIが私の記事やナレッジから回答を導く。
ブログが“話す”ようになった瞬間でした。

Firecrawl構成で止まらない環境

10月10日、ChatGPTのWeb版がURLを読み取れなくなる不具合が発生。
しかし、私の環境は止まりませんでした。DifyとFirecrawlが情報を保持し、ChatGPTがその構造を参照していたためです。
AIが止まっても、構造が動く。この設計が、AI運用の防御力になると確信しました。


4時間で再現できる実装ステップ

作業時間と構成の内訳

Difyのチャットボットをブログに実装するまでにかかった時間は約4時間。
内訳は以下の通りです。

  • Dify側の構築とナレッジ接続:約2時間
  • WordPress固定ページへの貼り付けとテスト:約2時間

複雑な設定は不要で、無料枠とChatGPT Plusの組み合わせで十分。
これなら誰でも再現可能です。

誰でも再現できる理由

Difyはノーコード設計のため、専門知識がなくても使えます。
ブログとAIを組み合わせるには高額なシステムが必要だと思われがちですが、実際には月1,200円台の運用費で構築できます。
重要なのは技術ではなく、構造の理解。学びの順序を踏めば、同じ結果を再現できます。


AIを設計する力がもたらす未来

AIは「知識」より「構造」に従う

Dify学習を通じて得た最大の教訓は、AIは知識の多さではなく構造の明晰さに従うということ。
情報を減らし、関係性を整理するほどAIの理解は深まります。
compact-HQの仕組みを導入してから、AIが“考える余白”を取り戻したように感じました。

学びが循環するAIブログへ

AIが答え、人が学ぶ。
その循環を作れた今、次はチャットボット経由の質問をナレッジに還元し、学習ループを形成する段階へ進みます。
AIが止まっても構造は動く。
Dify学習はまだ終わりません。
これからは、構造を磨くフェーズに入ります。

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